
故宮博物院のあとは台北随一のレトロな建物が集まる迪化街にやってきました。台湾語では「ディーホアジェン」、日本語読みでは「てきかがい」と読みます。
ドライフルーツやナッツ、お茶、調味料から漢方薬など「乾いたもの」が集まったエリアです。問屋さん並みの量のドライフルーツが格安で手に入ります。
迪化街にはMRTの大橋頭駅または北門駅から行けますが、大橋頭駅から西に向かい、迪化街の北から南下するコースでスタート!永楽市場方面までひたすら歩きます!
1.迪化街散策は北側もおすすめです
永楽市場で賑わう南側に対し、北側は朽ち果てる寸前の建物が並んでいましたが、リノベーションが進んで若者が好きそうなおしゃれなカフェや雑貨屋が入ったりと、おしゃれスポットに変わりつつあります。
東京でいうと、浅草とアメ横が一緒になった感じ???
台湾の現地人が住んでいたこの場所に中国人が移民としてやってきて、清朝末期には商店が並ぶようになりました。日本統治時代にはこの界隈は「永楽町」や「太平町」など呼ばれていました。

まず目に入るのが迪化街十連棟という建物で、ここは台北屈指のインスタ映えスポット!ここで写真を撮影するとどんな写真でもレトロ感満載になる!

デジカメのエフェクト機能やスマホでデコらなくてもレトロ調になるのが素敵。台北を訪れる外国人に人気なのもわかります。
迪化街十連棟は1912年に迪化街地区が整備されたときに建てられたといいます。
写真は1階の回廊部分です。ランタンのような照明が中華な雰囲気を盛り上げます。
正直、台北の街中を観光客として歩いていて思うのは、モスバーガーやコンビニが多く、三越などデパートもあり、新しいホテルが立ち並んでいて台北駅も巨大で近代的。中華的なイメージアイコンのモノが少ないのです。外国人が日本に来て「京都に行って日本を味わう」のと同じ感覚なのかもしれません。

写真右側は李亭香餅店というお菓子屋さん。店内は観光客で賑わっていたのだけど、赤レンガに白い石を組み合わせた造り。まるで辰野式か!?と思うほどのデコり具合。

李亭香餅店はお店の中も外も観光客でにぎわっていました。

名物の平安亀のお菓子は、亀の甲羅を模した模様の中央に「寿」の字が入っているといいます。その紋が写真中央に。これで昔はお菓子を型どっていたのでしょうか。

写真は明峰貢丸というレストランだそうです。右側の道路沿いに建物が並んでいるのだけど、まるでゆるいカーブを描いているようで、ここからの眺めがお気に入り。
なんだろう。装飾はヨーロッパ風んだけど、赤レンガと白い石(コンクリート?)の使い方が独特で、日本でもあまり見られない。面白いなぁ。
迪化街を歩いていて驚くのは、商店建築なら、同じぐらいの玄関の横幅なんだから、どの店も同じように作ったほうが効率が良いはずなのに、どれひとつ同じものがない!


日本でいう明治初期に建てられた丸の内の「一丁倫敦」と呼ばれたロンドンを模した赤レンガ+白い石(コンクリート)の建物もあれば、
ギリシャ建築のコリント式のような柱の装飾に寄木造のような装飾!?
これ、わざわざ外壁に仕込む必要ないでしょ!???
私の中で「キング・オブ迪化街」ですよ!この建物!
建物の上部の装飾に気をとられすぎて、歩いていてもなかなか先に進まないわけで。
このエリア、トラップ多いわ~。
ちなみに1階部分はどうなっているかというと・・・普通の商店です!
バロック式の古典的な装飾で飾りつつ、屋号や店名が刻まれているのがポイント。
日本の看板建築に近いようにも思います。時期的にもほぼ同じですしね。
「窓の格子の装飾が凝っているで賞」をあげたい。二階の窓の格子の細工が芸が細かい!
柱の装飾の上の方にあるのは果物かな?
漢方ぽいものとかキクラゲとか、干したものをとにかく売っている店だったり、
大量のナッツを売っていたり。
看板を作って掛けちゃった建物とか。他の建物は屋号を書いていた部分を上書きしたり修正をくわえているのだけど、近代的な(?)看板を設けているのが特に目立ちました。
上ばかりを見て撮影をしながら歩いていてさすがに疲れたので水分補給。
海外で飲むジュースやお茶は糖分が多くて甘すぎてワタシは苦手。台湾も例外ではなく。
このお店を見つけた時には小躍りして喜びましたよ。

わりと最近オープンしたという「樂安同」というお店。お茶をいただくだけでなく、簡単な食事もできるらしい。

リノベされた店内はとにかくおしゃれ。

外の冷蔵庫で売っていたジャスミンティーを買うことに。ちょうどホテルでもらったミネラルウォーターを飲みつくしたところだったので助かった!
このボトル、日本でも使えるかな?と思ったのだけど、思った以上に薄いペラペラな素材でした。
冷泡香片(茉莉花茶) 70元 245円くらい
あ、思ったより高かった。(この時は全く気付かず。)
カゴバックや竹などの細工物を売っているお店「林豊益商行」に立ち寄ってみたり。


この赤と白の細工がとてもかわいくて、

大小合わせて買ってしまった。
小さいほうを大きいほうの中に入れてスーツケースの中に入れて運んだのですが、思ったより上部で破損もなく、持って帰れました!
大きいほうはRefaの美顔マッサージ器やボディクリームなど夜用のお手入れセット入れに。小さいほうは髪をくくるゴムやアクセサリー類を入れて使っています。
ここで「食材を買いまくりたい」友人と「建物を徹底的に見たい」私は別行動することに。
次回は迪化街周辺の日本統治下の建物探索編です。
台湾グルメとレトロな建物を訪ねる 旅行記
- ①朝食は雲呑撈麺と水餃子
- ②ギリシャ建築のような国立台湾博物館
- ③旧台北州庁舎、濟南教会、台北医院 赤レンガの建物を訪ねて
- ④市長官邸藝文沙龍と阿城でガチョウを食べる
- ⑤当代芸術館と西門紅楼 近藤十郎設計の2つの建物
- ⑥饒河街夜市と寧夏夜市を食べ歩き
- ⑦北門に行くなら必見!台北郵便局、国立台湾博物館鉄道部、三井物産北門倉庫
- ⑧台湾グルメ編 青島飯糰のおにぎりと松満樓の小籠包
- ⑨中華と西洋のフュージョン。洋風建築好きなら迪化街に行くべし!
- ⑩迪化街で日本統治下時代の建物を探す
- ⑪秦小姐豆漿で鹹豆漿の朝食を 最後は台湾総督府へ
初めての台湾旅行で役立ちました!
グルメやマッサージなど普通の台湾旅行なら「るるぶ」や「ことりっぷ」でも十分だけど、建物を巡る旅など自分でテーマを決めて旅するならやっぱり「地球の歩き方」が一番詳しい!今回の旅ではとてもお世話になりました。
今回の「日本統治下の建物」を探す旅は、この本無しでは成り立たなかった!
10年前の本で少し情報は古くなるものの、建物はそこに在り続けるわけで。今回は台北だけだったので、台中、台南にもぜひ行ってみたいです!
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