姉川古戦場の「血原」から車で約15分。
最後に紅葉の美しいところに行きたいということになり、狐蓬庵(こほうあん)というところに連れて行ってもらいました。
県の名勝地としも指定されている狐蓬庵。
どんどん山の中へ入っていきます。
ここにきてやっと晴れた~!
狐蓬庵はお庭が有名なお寺なのだけど、本堂に行くまでは紅葉を堪能する散歩コース。
狐蓬庵はそもそも臨済宗大徳寺派のお寺。
千利休、古田織部とともに日本三大茶人としても名高い小堀遠州の菩提を弔うために建てられたそうな。
当初は小堀家の菩提寺でしたが、江戸時代後期に小堀家がお取り潰しにあい(家名は旗本として存続)、その後は荒れ放題に。
明治維新の頃には誰も住んでいない状態になってしまったそうです。
昭和の世になって再建されましたが、それまでは山奥にあること、歴史の表舞台から消えてしまったこともあり、地元の人すら素晴らしい庭があることは知らなかったそうです。
お寺までの参道は紅葉が始まっていてほんとうにきれい。
小堀遠州について。
茶人、作庭家、建築家として有名で、小室藩初代藩主ということから「お殿様」ではあるものの、文化人なわけです。
小室藩初代藩主につく前は、岡山県の雲海が出る山城、備中松山城の二代藩主でもありました。
作庭の実績として有名なのは南禅寺の方丈庭園、二条城の二の丸庭園。
そして狐蓬庵の庭もですが、現在は小堀遠州時代のものとは異なり、復元されたもののようです。
小堀遠州は文化人と書きましたが、仕えた人もすごい!
豊臣秀吉・秀長、徳川家康・秀忠・家光に仕え、茶・華・歌・書・香・鑑識道や造園建築で才能を発揮しました。
まさに総合芸術家。
今でいう「庭園プロデューサー」「建築プロデューサー」?
いや、それら全部がマネージメントできる「総合プロデューサー」って感じでしょうか。
この人の人生ってドラマになりそうだわ。
狐蓬庵の庵がみえてきました。
お庭のお話をお坊さんにきいても1時間から1時間30分くらいでまわれます。
「寺」というより、「雅な庵(いおり)」といった感じかな。
こちらは海、舟石などを配した枯山水式庭園です。
お坊さんがお庭の説明をしてくれます。
こちらの庭は、山が次第に高くなっていき、次第に裏山と溶け込んでいるような作りになっているそうです。
裏山がそのまま庭園と続いているようで、裏山を借景としているんですね。
左側に舟に模した石が置いてあります。
お坊さんから庭の説明は聞いたのですが、忘れてしまいました・・・。
こちらはお庭の向かって右側の面。
夕方の日差しが優しく入ってきてとても美しい。
ちょうど良い時間に訪れることができてラッキーでした。
「池泉回遊庭園」です。
南西面の庭園が「水を模した」庭園であるとは反対に、こちらはリアルに「水」がある様式。
ひとつの小さなお寺で2つのパターンのお庭を楽しめるようになっているのです。
狐蓬庵の庵を出て小堀遠州のお墓に行く途中に紅葉がきれいだったので撮影した一枚。
赤い色づきがとってもきれい。
小堀遠州のお墓はちょっと奥にあって、途中までで断念。
いや、そんなに広いわけではないんだけどちょっと足元が悪くてですね。
お殿様のお墓のわりには、周りにある墓石も含めてとてもこじんまりとしていました。
いやぁ~ほんとに良い時期に来たしかも地元の人がいないと絶対ここまでたどり着けなかったであろう旅をしめくくるにはとっても良い場所でした。
●近江 孤篷庵
住所:長浜市上野町135
Tel:0749-74-2116
開館時間 9:00~16:00、休館日 毎年11月17日
入館料(お志として):300円
JR長浜駅からタクシー。車の場合は長浜インターから約10分。
黄砂が去り、やっと太陽が見られるようになったので、リベンジで琵琶湖に向かう。
さすがに陽が落ちてしまったので青空、とまではいかないけど、遠くに宿泊した長浜ロイヤルホテルが見えるなど、少しは空気も澄んできたかな。
久しぶりに見ました!太陽と雲!
陽が暮れていく様子は「湖」というより「海」ですわ。これは。
アジアの国のビーチ、そうね、バリ島あたりで見られる夕陽のように思えました。
これで1泊2日の「琵琶湖&長浜&彦根 ちょっと足を伸ばして関ヶ原合戦跡をめぐる旅」は終了。
新幹線の米原駅を起点にして、車であればけっこういろいろ巡ることができるのね。
花粉もないし、また花粉疎開も兼ねて秋に来たい。2011年は大河ドラマの舞台にもなる長浜。来年、どうなるかがとっても楽しみです。
<終わり>