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若宮の居間のペンダント照明

若宮の居間のペンダント照明

旧朝香宮邸編の続きです。大広間に戻り、第一階段を上って宮家のプライベート空間を見学します。
宮家の方々は、こんなモダンなお屋敷でどんな生活をしていたのでしょうか。

1. 1階 第一階段

階段だけでもネタになる屋敷ってなかなか無い。おとぎ話のような豪華さの第一階段はひとつひとつの装飾が芸術品なんです。

第一階段

第一階段

大広間から2階に続く第一階段。この大きさの広間に対してはそんなに広い階段のように見えないけど、3種類の大理石がふんだんに使われています。

第一階段

第一階段

階段の白い部分は大理石、腰壁の木のように見えるのも大理石、手すり部分も大理石。3種類のイタリア産の大理石を使い分けています。

白い大理石はミケランジェロが彫刻で使ったというものと同じ「ビアンコ・カラーラ」という素材。
茶色の木材のような大理石は「スタラティーテ」。鍾乳石と同じ生成過程を踏むため産出量が少なく、とても貴重なものだそうです。右側はごく一部ですが、反対側は一面このスタラティーテ!
手すり部分の大理石は「コルトロ」という種類でマーブル模様が特徴。大広間のマントロピースと同じものです。このマーブル模様が金色のように見えて、黒との対比が映えて、よりゴージャスに見えます。

他にも外国産のガラスの上にデザインされている幾何学模様、透かしガラスのお花の模様がかわいらしい。入口から入ったところにあったトイレと洗面台から見えた模様はこの第一階段のものだったんですね。

この第一階段は宮内省内匠寮の設計なのですが、階段手すり部分の装飾はフランスのデザイナーとはちょっと異なる日本独特の和柄のパターンのようにも見えます。

光がふんだんに入ってくる大きな窓ガラスも輸入品。「カテドラル」という大判の型板ガラスで、片面だけに模様が入っていて、透けないようになっています。この当時には日本でも生産が始まったそうですが、この階段の窓ガラスは輸入品だとのこと。船輸送には気を使ったでしょうね…。

なんだあれは!?とっても光って目立っているオブジェ???

階段を上るとすぐにあるのは照明柱。こちらも宮内省内匠寮の作品で、バラの花柄で飾られています。
この照明柱にはまた一工夫があって、柱の下に灰皿のような穴がプツプツと空いている。水がためられて、花を挿すことができたそうです。

香水塔のライトの熱で香水をたらすとか、照明に花を生けるとか、庶民には無い発想だわ。

 

2. 2階 広間

2階 広間

2階 広間

階段を上がったところにあるのは「階段ホール」ではなく広間。「広間」というには違和感がありますが、家族が集まりやすいスペースがこの場所だったのです。

朝香宮邸では殿下、妃殿下、若宮、姫宮にそれぞれ居間と寝室というプライベートな部屋があります。家族が集まる居間を持たないのは江戸時代からの伝統的な皇室建築の在り方で、そういえば、京都御所など御所建築を振り返ってみると、別の棟に家族が住んでいたりする。それを昭和の時代に一つの建物に入れたというのは、それぞれが別の部屋を持っていたとしても、むしろ家族がより近くなったということなんですね。
皇室建築の考えを残しながらも近代的な発想での空間づくり。皇室建築と洋風建築の両方を知っていないと実現できない。さすが宮内省内匠寮。
家族が集まる広間としてこのスペースが利用されていたというのは、ここにピアノが置かれて家族がくつろいでいた、という話が残っていることからもわかります。

写真左側のラジエーターカバーには日本古来の模様「青海波」と波の間に遊ぶ「千鳥」が使われていたりと、和の要素もきちんと取り入れられています。アールデコも日本古来の文様も「反復」が基本で、そこに共通性を見出したのかもしれません。さすが宮内省内匠寮。
(何度も言ってるけど、何度でも言いたい。)

階段を上ったところにはソファのように座れるスペースもあったりして。

大理石コルトロの物入れ?

大理石コルトロの物入れ?

ふと横を見ると、荷物を置いたり、花瓶を置きたくなる小物入れのようなものがあったけど、ちょっとまて。これは大理石「コルトロ」ではないか!
危ない危ない。カバンを置きそうになっちゃったよ。さりげなくゴージャスすぎる。

 

3. 2階 若宮寝室

2階の2/3を占める若宮の居室は、寝室、合の間、居間の3部屋で成り立っています。

若宮寝室

若宮寝室

若宮の寝室は全体的に落ち着いたトーンの部屋で、1階の客室とはだいぶ違う。
若宮の各部屋の照明は宮内省内匠寮の水谷正雄がデザインした国産品だそうです。近づいてよく見ると、植物がデザインされています。
竣工当時の1933年当時の写真を見るとベッドが置いてあるようにはみえなかったのですが、写真の死角になっているところにでもベッドが置いてあったのだろうか。当時のベッドはかなりコンパクトでしたしね。

天井は漆喰仕上げですが、フラットな作りではなくて、段がついていたり幾何学的な模様が刻まれていたりと芸が細かい!

写真右側に移っている花瓶は、さりげなく置いてあるけどラリックの作品です。

 

4. 2階 合の間

合の間

合の間

寝室と居間の間には「合の間」というスペースがあります。1933年の写真を見てみると、小ぶりのソファーとテーブルがありました。衣裳部屋みたいな扱いだったのでしょうか。
この手の洋館って収納が無いんですよね。洋服とか身の回りのものはどこにしまっていたんだろう?と思う。衣裳部屋のように使っていたのであれば納得です。

白漆喰のヴォールト天井に土壁風の壁。床は寄木かな。まぁ芸が細かいこと。
そしてここのレジスターカバーは大食堂と同じお魚さんです。

合の間の照明

合の間の照明

合の間の照明がまた素敵。日本人がこんなモダンなデザインができたなんて!

でもこのくらいのサイズだと、昼間は太陽光が入ってくるけど、夜はだいぶ暗かったでしょうね。そういう意味では床が反射して少しは光源の足しになったのだろうか。

 

5. 2階 若宮 居間

合の間の先には居間があります。

若宮居間

若宮居間

正面玄関の真上に位置していて、窓から外を眺めると来客が車でやってくる様子がよく見えたことでしょう。
竣工当時は濃いブルー系の壁紙が貼られていたそうです。

若宮居間の暖炉

若宮居間の暖炉

ステンドグラスを使ったペンダント照明で、これがまたかわいらしい。

天井は漆喰仕上げで、円のようになっていてさらに段があり、ペンダント照明吊り下げている部分はアラビアン柄のような模様が刻まれています。漆喰は乾きが遅くて垂れ下がってくるというのに、どうやってここまで細かい模様に仕上げていったのであろうか。

宮様の部屋だというのになんとかわいらしい仕上げ。もちろんかわいいだけではない。
客間ではなく、居住スペースもやっぱり素敵でした。

朝香宮殿下と妃殿下の居住スペース編に続きます。

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旧朝香宮邸(東京都庭園美術館) 旅行記INDEX

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旧朝香宮邸物語―東京都庭園美術館はどこから来たのか
朝香宮家についてから旧朝香宮邸の建物、装飾、調度品にいたるまでを解説した本。
写真も多くて読みごたえがあります。旧朝香宮邸に置いてあり、ミュージアムショップでも購入することができます。

 

 

 

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